このページは2018年の調査をもとに書かれたまま置かれていました。掲載していた5つの金融機関を2026年10月13日に1件ずつ当たり直したところ、金利はすべて変わり、取り扱いが確認できなくなった商品もありました。現在の状況に書き換えています。
海外の不動産そのものを担保にできる日本の銀行は、今回の調査では見つかりませんでした。以前このページが紹介していた西京銀行の「海外不動産担保ローン」は、案内ページが現在404を返します。
代わりに使えるのは国内の不動産を担保にして、資金使途を海外不動産の購入にあてる方法です。オリックス銀行の不動産担保ローンがこの形で、変動金利型は年4.675%(2026年10月1日現在)。
借入金額は2,000万円以上2億円以下です。2018年時点の1,000万円以上から下限が上がっています。固定金利期間特約付の3年・5年タイプは新規の取り扱いを中止しています。
法人なら日本政策金融公庫の「海外展開・事業再編資金」が候補です。融資限度額は7,200万円で据え置きですが、基準利率は無担保で年4.05〜5.65%と、2018年の年2.06〜2.55%から大きく上がりました。
スルガ銀行は現在、セカンドハウス・リゾートローンの条件に「競売物件、国外の物件にはご利用いただけません」と明記しています。HSBCの日本法人は個人向けの住宅ローンを扱っていません。
「海外不動産ローン」と「海外不動産担保ローン」は別のもの
混同されやすい2つの言葉を先に分けます。担保に入れる物件がどこにあるかで区別します。
海外の不動産を買うための資金調達。担保は無担保か、日本国内の不動産。
買う対象が海外にあるだけで、担保は国内という形が中心です。
すでに持っている海外の不動産そのものを担保に入れて資金を調達する。
現地の売却ルートと鑑定ができる体制が要るため、扱う金融機関は限られます。
今回調べた範囲では、日本の金融機関が提供しているのは前者が中心でした。後者にあたる商品は、公式サイトで現在も募集していることを確認できませんでした。
オリックス銀行|担保は国内、資金使途は海外でもよい
オリックス銀行の「不動産担保ローン」は、公式ページに「所有不動産を担保として海外不動産購入などに」と書かれています。主な特長として「資金使途の対象となる不動産の所在地は問いません(担保提供不動産の所在地・種類には制限があります)」と明記されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 借入金額 | 2,000万円以上、2億円以下 |
| 借入期間 | 最長35年 |
| 担保提供不動産 | 首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産 |
| 資金使途の対象不動産 | 所在地を問わない(海外不動産・別荘・賃貸用不動産の購入資金など) |
| 保証料 | 不要 |
| 団体信用生命保険 | つき |
| 口座開設 | 不要(一部取り扱いできない金融機関あり) |
金利は商品ごとに分かれています。金利一覧の表示は2026年10月1日現在です。
| 金利タイプ | 店頭表示金利 | 新規の取り扱い |
|---|---|---|
| 変動金利型 | 年4.675% | あり |
| 3年固定金利特約型 | 年5.275% | 中止 |
| 5年固定金利特約型 | 年5.775% | 中止 |
| 不動産担保ローンワイドプラン(変動) | 年5.975%〜7.975% | あり |

固定金利を選ぶ道は、現在ふさがっています。公式ページは固定金利期間特約付変動金利型について「現在、新規の取り扱いを中止しています」と注記しています。
海外不動産は為替と現地の金利の影響も受けます。日本側の借入金利まで変動にしか置けない状況は、返済計画を立てるうえで押さえておく必要があります。
日本政策金融公庫|法人が海外展開の一環として借りる
法人で、日本国内の事業の延長として海外展開するという位置づけが取れる場合は、日本政策金融公庫の「海外展開・事業再編資金」が候補になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 融資限度額 | 7,200万円 |
| 返済期間(設備資金) | 20年以内(うち据置期間2年以内) |
| 担保・保証人 | 希望を聞きながら相談 |
| 併用できる特例 | 経営者保証免除特例制度、創業支援貸付利率特例制度、賃上げ貸付利率特例制度 |
利率は担保の有無と税務申告の期数で変わります。令和8年10月1日現在の値です。
| 利率名称 | 無担保・税務申告2期終えている | 有担保 |
|---|---|---|
| 基準利率 | 4.05〜5.65 | 3.05〜5.25 |
| 特別利率A | 3.65〜5.25 | 2.65〜4.85 |
| 特別利率B | 3.40〜5.00 | 2.40〜4.60 |
| 特別利率C | 3.15〜4.75 | 2.30〜4.35 |
特別利率が適用される条件も公表されています。日本と経済連携協定(EPA)または自由貿易協定(FTA)を発効または署名している国で海外展開事業を行う場合は特別利率B、海外生産委託または海外販売強化を新たに行う場合は特別利率A、EPA・FTA締結国で新たに海外生産委託などを行い「新規輸出1万者支援プログラム」へ登録している場合は特別利率Cです。

公庫は「お使いみち、ご返済期間、担保の有無などによって異なる利率が適用されます」「利率は金融情勢によって変動いたしますので、お借入金利(固定)は、記載されている利率とは異なる場合がございます」とも注記しています。表の数字はあくまで幅です。
スルガ銀行|国外の物件には使えないと明記している
以前このページは、スルガ銀行を海外不動産投資に積極的な銀行として挙げていました。現在の公式ページの記載は異なります。
セカンドハウス・リゾートローンの説明には「融資対象地域は、日本全国(一部離島除く)」とあり、注意事項に「競売物件、国外の物件にはご利用いただけません」と書かれています。よくある質問の「現在は海外に居住していますが、融資は可能ですか」に対する回答も「日本国内に居住されている方が対象の商品となっております」です。
外国人向け住宅ローンにも同様の制限があり、国外の物件は対象外とされています。海外不動産を担保にする、あるいは海外物件の購入資金にあてるという使い方は、公表されている条件からは読み取れません。
HSBC|日本法人は個人向けの住宅ローンを扱っていない
以前の記述では、HSBCが各国の現地法人を通じて外国人投資家にも積極的に融資していると紹介し、総資産の数字として2007年12月末現在の額を挙げていました。
2026年10月13日時点のHSBC Japanの公式サイトを見ると、掲げられている事業はBanking、Markets & Securities Services、Asset Managementの3つです。提供するサービスとして挙げられているのは、資産運用、商業銀行業務、貿易サービス、プロジェクト輸出金融、キャッシュマネジメントとトレジャリー、資本市場、証券とカストディです。個人向けの住宅ローンや不動産担保融資の案内はありません。
HSBCについて、このページが以前書いていたことと現在の状況
- 「融資率は60%〜85%」「金利は2.0%〜6.0%前後」という数値は、日本法人の公表条件としては確認できなかった
- 「プレミアム口座(1000万円以上の入金)開設者に優遇」という記述も、現在の日本法人のサイトでは確認できなかった
- 総資産として挙げていた2007年12月末現在の数字は、19年前のもの
- 現在のHSBC Japanは法人・機関投資家向けの3事業を掲げている
西京銀行の海外不動産担保ローン|案内ページは現在404
以前このページが最も詳しく紹介していたのが、西京銀行と日本保証が提携した「海外不動産担保ローン」でした。2018年3月1日の日本保証のニュースリリースを引用し、年率2.80%(保証料含む)、融資金額100万円以上5億円以内、契約期間1年以上20年以内、最短4営業日という条件を挙げていました。
2026年10月13日時点で、このページがリンクしていた案内サイト(overseasproperty.jp の該当ページ)はHTTP 404を返します。現在も募集しているかどうかは、公式の情報では確認できませんでした。
代替になりそうな商品も探しましたが、SBJ銀行のローン商品一覧にあるのは「ANY住宅ローン」「SBJ不動産活用フリーローン『ナイスカバー』」「SBJマイカーローン」で、ナイスカバーは「ご自身やご親族の不動産を担保に」とされています。海外の不動産を担保にする商品としては公表されていません。
8年前の数字と、いまの数字
このページに残っていた2018年6月時点の数字と、今回確認した数字を並べます。
| 項目 | 旧記載 | 現在 |
|---|---|---|
| オリックス銀行 変動金利型 | 年3.675% | 年4.675% |
| オリックス銀行 3年固定 | 年3.300% | 年5.275%(新規中止) |
| オリックス銀行 5年固定 | 年3.500% | 年5.775%(新規中止) |
| オリックス銀行 借入金額 | 1,000万円以上2億円以下 | 2,000万円以上2億円以下 |
| 公庫 基準利率 | 年2.06〜2.55% | 年4.05〜5.65%(無担保) |
| 公庫 特別利率A | 年1.66〜2.15% | 年3.65〜5.25%(無担保) |
| 公庫 特別利率B | 年1.41〜1.90% | 年3.40〜5.00%(無担保) |
| 公庫 融資限度額 | 7,200万円 | 7,200万円(変更なし) |
| 西京銀行 海外不動産担保ローン | 年2.80% | 案内ページが404 |
限度額だけが据え置きで、金利は軒並み上がっています。オリックス銀行の変動は1.0ポイント、公庫の基準利率は下限で約2.0ポイントの上昇です。借入金利が2%台だった前提で組んだ収支計画は、そのままでは成り立ちません。
海外不動産の資金調達で押さえる点
- 海外の不動産そのものを担保にできる日本の銀行は、今回の調査では確認できなかった
- 現実的なのは国内不動産を担保に入れ、資金使途を海外の購入にあてる形
- オリックス銀行は担保提供不動産の所在地が首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に限られる
- 金利は2018年から1〜2ポイント上がっている。古い記事の数字で計算しない
- 固定金利を選べない商品が増えている。為替と二重に変動を抱えることになる
国内不動産を担保にする場合の費用は抵当権設定費用はいくら?、変動金利が何を見て動くのかは短期プライムレートの解説もあわせてご覧ください。
海外不動産担保ローンについてよくある質問
海外の不動産を担保に日本の銀行から借りられますか
2026年10月13日時点の調査では、公式サイトで募集を確認できる商品はありませんでした。以前紹介していた西京銀行の海外不動産担保ローンは、案内ページがHTTP 404を返します。
海外不動産を買う資金はどこで借りられますか
国内の不動産を担保に入れる方法があります。オリックス銀行の不動産担保ローンは「資金使途の対象となる不動産の所在地は問いません」としており、担保提供不動産は首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産に限られます。
金利はどれくらいですか
オリックス銀行の変動金利型が年4.675%(2026年10月1日現在の店頭表示金利)です。ワイドプランは年5.975%〜7.975%。日本政策金融公庫の海外展開・事業再編資金は、無担保で基準利率が年4.05〜5.65%、有担保で年3.05〜5.25%です。
いくらまで借りられますか
オリックス銀行は2,000万円以上2億円以下、日本政策金融公庫の海外展開・事業再編資金は7,200万円が限度額です。
スルガ銀行では海外物件に使えますか
使えません。セカンドハウス・リゾートローンの注意事項に「競売物件、国外の物件にはご利用いただけません」と明記されています。融資対象地域も日本全国(一部離島除く)とされています。
HSBCから借りられますか
HSBC Japanの公式サイトが掲げている事業はBanking、Markets & Securities Services、Asset Managementの3つで、個人向けの住宅ローンや不動産担保融資の案内はありません。
この記事で確認した一次情報
オリックス銀行「不動産担保ローン」:orixbank.co.jp
オリックス銀行「金利一覧」:orixbank.co.jp
日本政策金融公庫「海外展開・事業再編資金」:jfc.go.jp
日本政策金融公庫「国民生活事業(主要利率一覧表)」:jfc.go.jp
スルガ銀行「セカンドハウス・リゾートローン」:surugabank.co.jp
HSBC Japan:hsbc.co.jp
SBJ銀行「ローン商品」:sbjbank.co.jp










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